平成27年度レポート

平成27年度リサーチレビューのページ

第5巻第3号の内容(Research Review Vol5 No3)

  1. ファッションタトゥ問題 
  2. 消費者向け研究報告解説

入れ墨(刺青、文身、その他の呼び方はありますが、入れ墨に統一してレポートします)に関する問題は、過去保険会社では、環境選択と医学的な選択に関するセンシティブな問題として取り上げられてきました。これは、入れ墨に関する日本人が有する特別なイメージによりますが、このようなイメージは、明治以後の法的な取扱いと関係しています。江戸時代まで日本には入れ墨文化が存在していましたが、明治以後一般社会化からは隔絶された水面下の分化として継続されてきたことは周知のことです。ネットでは、「入れ墨のために、保険契約に加入できなかった」「入れ墨があると保険契約できないのでしょうか」という文言が、飛び交っています。保険契約とも関係するタトゥ問題に、ファッションタトゥの普及という問題が新たに突きつけられています。世界的な普及と海外旅行者の増加で、入浴施設においても新たな取り組みの模索が始まっています。本レポートにおいては、ファッションタトゥへの意識調査、諸外国における増加状況、日本の歴史における入れ墨文化を概観し、入れ墨の法制度における取扱いの変遷と国民イメージの形成の背景を確認しています。さらに、ファッションタトゥに対する保険実務の取り扱いを考える際の原則についても紹介しています。

第5巻第2号 RR2015VOL5NO3.pdf 2015年第5巻第3号

 

第5巻第2号の内容(Research Review Vol5 No2)

  1. 長寿社会における死亡保険の危険選択  
  2. 消費者向け研究報告解説

長寿化社会の到来で、平均寿命80歳を超える時代になっています。生命表を見ると多くの方が、80歳前後に急速に死亡していることがわかります。すなわち、遺族保障が必要な60歳あるいは65歳までの被用者就労期間に死亡する確率は低くなり、死亡保険の効用は低下しているわけです。また、その期間の死亡の原因は、悪性新生物・自殺・不慮の事故・感染症が約55%を占めており、これらの死因に対する従来の危険選択の効力は、あまり見られません。長期に生存する時代に、長期の保障を提供する死亡保険で旧来の危険選択の加入時におけるワンポイントの審査(診査)に対して、消費者からの批判の声も強くなっています。今回の報告書では、長寿化社会を迎えた時代における危険選択の新たな取り組みについて考察しています。合わせて、長寿社会の保険市場の戦略と政府が主導する健康寿命延長の効果についても説明しています。

第5巻第2号 RR2015VOL5NO2.pdf 2015年第5巻第2号

第5巻第1号の内容(Research Review Vol5 No1)

  1. 上皮内新生物保障を巡る問題
  2. 消費者向け研究報告解説

がん保険では、悪性新生物の保障以外に上皮内新生物の保障が付加されている商品が販売されています。一方、上皮内新生物については、どのような疾病なのか多くの消費者が理解していない状況です。また販売している募集人ですら十分な医学的知識を持ち合わせていない状況にあります。本報告では、業界における上皮内新生物保障の歴史や約款における取り扱いを中心に解説しています。さらに、上皮内新生物の一部の基準が変更になったため、数理的な影響について推計しています。一部の基準変更ですが、場合により保険料の見直しが必要になったり、責任準備金の積み増しに影響します。このように上皮内新生物を保障する商品については、上皮内新生物の医学的な基準が不安定であることや、消費者あるいは募集人が悪性新生物と上皮内新生物の違いを十分理解していない問題があることを解説しています。

第5巻第1号 RR2015VOL5NO1.pdf 2015年第5巻第1号