募集と倫理

人保険では、保障の対象となる被保険者のリスクについて審査が必要です。これが、保険引受けにおける危険選択です。一方、最近高齢者の保険加入が問題になっており、高齢者が被保険者のみならず契約者になって契約行為を行う問題が、保険のみならずあらゆる売買契約において問題になっています。損害保険では、契約の適合度といわれる問題ですが、認知症の方へリフォーム業者が契約を行った事案、統合失調症の事理弁識能力に欠けた方に金融商品を販売した事案など過去報道されています。高齢者への保険販売における正しい取り扱いについては、行政からの指導もあり業界をあげて対策が始まっていますが、そもそも契約者としての適格性について、従来積み上げられた環境選択技術・知識以外に、認知能力の背景の医学的評価、すなわち契約者に対する医学的危険選択が必要になってきています。契約者対する危険選択は、非常にセンシティブな問題を含んでいるため実務面でも、また学術的にも研究が進化することが期待されています。