生命保険と倫理学

生命保険事業は、人の生老病死を取り扱う商品サービスを提供しています。したがって、非常にセンシティブな問題にしばしば直面し、難しい判断に迫られており、その多くは生命倫理の問題に関連しています。そもそも、生命倫理に関する研究は、大学関係の学者の方々を中心に非常に幅広く取り扱われている研究テーマですが、生命保険との関連では、「遺伝子検査と保険引受け」に関するテーマを除くとほとんど研究されていません。したがって、業界に存在する生命倫理的課題について取り上げていく予定です。

課題の分類

  1. 危険選択と倫理的課題
  2. 給付と生命倫理
  3. 募集と生命倫理

 

課題を理解するためには、背景にある科学の進歩について行かなければなりません。今後の生命保険に根本的な影響を与えると考えられる科学の領域は、当然人の生老病死に強く関連する領域です。人の誕生に関係する生殖医療、人の老化や寿命(限界寿命は存在するのか)に関する老化科学・寿命科学、人の病気の発症リスクの増減の予測に関連する遺伝子科学、人である根本に関係する意思の存在を科学的に検査する脳科学、人の障害に大きく関係する再生科学などの領域です。これらの科学の進歩がもたらす領域は、科学の問題に限定されず、社会生活、法制度、ビジネスなどに広範な影響を与えます。中でも、倫理的な影響(ELSIの問題)をウォッチし、日常的にブレインストーミングしておくことが重要です。

科学的基礎知識(科学者による解説予定)

  1. 遺伝子を巡る科学
  2. 脳科学
  3. 生殖医療
  4. 寿命科学
  5. 再生科学(ロボット工学を含む)